お部屋の目隠しだけでなく、インテリアを楽しむために欠かせないカーテン。皆さんは、カーテンがいつ頃から取り付けられるようになったのかご存知でしょうか?カーテンには、古い歴史があるようです。
こちらでは、カーテンの歴史について遡っていきたいと思います。
【カーテンの歴史】
カーテンの語源は、ラテン語の「cortina」から変化したといわれており、エジプト時代から存在していると考えられています。当時は、洞窟の出入り口に獣の皮を吊り下げて寒さをしのいでいたようです。
その後、布製のカーテンに改良され、プライバシーを守るための目隠しとして、ベッド周辺に用いられていました。しかし、布製のカーテンは、耐用年数が非常に短いため、当時の原形やいつ頃から使用されていたのか等、具体的なことはあまり知られていません。
ローマ時代の絵画に、カーテンが描かれていることから、その頃には既に存在していたのではないかと推測されています。
本格的にカーテンで窓を覆うようになったのは、14~15世紀、中世ヨーロッパにガラス窓が登場しはじめた頃でした。当時、ガラスは大変貴重なものだったため教会や宮殿など、財産や収入に余裕があった一部の貴族達のみ用いられていました。
それから貴族達は、ガラス窓を美しく装うためにカーテンを掛けるようになり、次第に、カーテンはシンボルとして扱われるようになりました。
17~18世紀のバロック時代には、光沢のある華麗な金糸・銀糸を織り込んだ布が、カーテン生地に用いられるようになり、派手で装飾性の高いものが多く話題となっていました。
その後、19世紀頃に現在の原形、ドレープとレースといった二重掛けスタイルが誕生したのです。
【日本の歴史】
日本にカーテンが渡ってきたのは、江戸時代だといわれております。その当時は、日本古来の生活様式になじまなかったことにより、ほとんど使用されることはありませんでした。
しかし、明治時代に入り、建築が近代化・洋風化したことでカーテンは大量生産され、一般の住宅にも本格的に普及していったのです。